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2009年5月

2009年5月18日 (月)

金沢大学臓器機能制御学教室からの2009年4-5月期発表論文

当教室から2009年4-5月に発表(電子速報版も含む)された論文です。

Huge apertures in the aortic valve due to libman-sachs endocarditis.
Tada H, Kawashiri MA, Watanabe G, Yamagishi M.
Intern Med. 2009;48(10):859. Epub 2009 May 15.
金沢大学循環器内科多田隼人先生はSLEに合併した大動脈弁閉鎖不全症例について記載し、術前の心臓超音波所見、術中所見、術後所見からこの大動脈弁閉鎖不全がSLEに特有なLibman-Sach型心内膜炎に起因する動脈弁穿孔に伴うものであることを示しました
http://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/48/10/859/_pdf 稀な症例で、SLEに伴う心臓弁膜症を診療する際の、留意点として注目されます。

Impact of Severe Earthquake on the Occurrence of Acute Coronary Syndrome and Stroke in a Rural Area of Japan.
Tsuchida M, Kawashiri MA, Teramoto R, Takata M, Sakata K, Omi W, Okajima M, Takamura M, Ino H, Kita Y, Takegoshi T, Inaba H, Yamagishi M.
Circ J. 2009 May 13.
当教室循環器内科(元輪島市立病院内科、現厚生連高岡病院循環器内科)土田真之先生が執筆された、能登半島地震の際、輪島市立病院で治療された狭心症・心筋梗塞(急性冠症候群)と脳血管障害患者の頻度などを、前年、前々年と比較した論文ですhttp://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/advpub/0/advpub_0905070356/_article
能登半島地震のごとき、大規模地震の場合には、急性冠症候群や脳内出血の頻度が明らかに増加し、地震そのものによる犠牲者を凌駕しています。また、興味ありますことに、急性冠症候群は地震発生から2週間以内、また脳内出血はその後も一ヶ月程度発生が持続することで、地震発生に伴う循環器疾患の管理の重要性が示されています.

Impact of cystic fibrosis transmembrane conductance regulator gene mutation on the occurrence of chronic pancreatitis in Japanese patients.
Aoyagi H, Okada T, Hasatani K, Mibayashi H, Hayashi Y, Tsuji S, Kaneko Y, Yamagishi M.
J Int Med Res. 2009 Mar-Apr;37(2):378-84.
当教室大学院(現福井県立病院消化器内科)青柳先生が執筆されましたhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19383231?ordinalpos=3&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum。日本人における慢性膵炎の発症において、全身性のう胞線維症の発症と関連する遺伝子が関与することを示した論文として注目されます。

Long QT syndrome and associated gene mutation carriers in Japanese children: Results from ECG screening examination.
Hayashi K, Fujino N, Uchiyama K, Ino H, Sakata K, Konno T, Masuta E, Funada A, Sakamoto Y, Tsubokawa T, Nakashima K, Liu L, Higashida H, Hiramaru Y, Shimizu M, Yamagishi M.
Clin Sci (Lond). 2009 Apr 16. [Epub ahead of print]
当教室循環器内科助教林 研至先生の執筆された論文です。最近特に注目を集めています心臓突然死に関わるQT延長症候群の関与を、金沢市内の学童検診の結果からまとめたものですhttp://www.clinsci.org/cs/imps/abs/CS20080528.htm
先天性の遺伝子以上が従来の報告に比し多いことなど、若年者の突然死を理解する上で貴重なデータを提供しています。

An 18-year-old woman with a major complaint of fever that started 4 weeks ago]
Yamagishi M, Kajinami K, Nomura H, Naito T, Matsumura M.
Nippon Naika Gakkai Zasshi. 2009 Jan 10;98(1):179-83.
当教室リウマチ・膠原病内科助教松村正巳先生の執筆です。第56回日本内科学会北陸地方会(山岸正和会長)の際、発表された症例のまとめです。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19338103?ordinalpos=5&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum

Quantitative analysis and characteristics of the electrograms recorded within the non-coronary aortic sinus of valsalva.
Hiramatsu S, Tada H, Sakamoto Y, Kaseno K, Sato C, Irie T, Yokokawa M, Nagase S, Naito S, Kusano KF, Yamagishi M, Ohe T, Aonuma K, Oshima S, Taniguchi K.
Circ J. 2009 May;73(5):838-45.
群馬県立循環器病センター平松先生と当教室循環器内科坂元裕一郎先生との共著論文です。心臓電気生理学検査における大動脈弁non-coronary aortic sinusでの電位記録の重要性が強調されています。
http://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/73/5/73_838/_article


Cholesterol efflux from J774 macrophages and Fu5AH hepatoma cells to serum is preserved in CETP-deficient patients.
Miwa K, Inazu A, Kawashiri M, Nohara A, Higashikata T, Kobayashi J, Koizumi J, Nakajima K, Nakano T, Niimi M, Mabuchi H, Yamagishi M.
Clin Chim Acta. 2009 Apr;402(1-2):19-24. Epub 2008 Dec 14.
石川県立中央病院循環器内科三輪健二先生の執筆による論文です。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19135042?ordinalpos=14&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum


Marked aortic valve stenosis progression after receiving long-term aggressive cholesterol-lowering therapy using low-density lipoprotein apheresis in a patient with familial hypercholesterolemia.
Tsuchida M, Kawashiri MA, Tada H, Takata M, Nohara A, Ino H, Inazu A, Kobayashi J, Koizumi J, Mabuchi H, Yamagishi M.
Circ J. 2009 May;73(5):963-6.
金沢大学循環器内科土田真之先生(現厚生連高岡病院循環器内科)による症例報告です。家族性高コレステロール血症においては、血漿交換などにより、コレステロールを厳密にコントロールすれば、冠動脈硬化の進展はあるある程度抑制されるが、大動脈弁狭窄の進行は抑制されなかった。家族性高コレステロール血症における大動脈弁狭窄進行の仕組みを考察する上でも興味深い報告です。

2009年5月 1日 (金)

第4回Dar El Fouad病院国際循環器会議(4月22-23日、カイロ)

第4回Dar El Fouad病院国際循環器会議(4月22-23日、カイロ)での山岸正和教授の招待講演の模様をお伝えします。


去る4月22-23日エジプト共和国カイロにあります、名門Dar El Fouad病院とカイロ大学医学部循環器内科の共催により開催されました第4回Dar El Fouad病院国際循環器会議に、当科山岸正和教授が唯一の日本人として招待を受け、講演しました。本会議はカイロ大学循環器内科准教授のDr. Amr Mostafa氏が学術委員長として開催され(写真1)、
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写真1:カイロ大学循環器内科准教授Dr. Arm Mostafa氏(右)
広く循環器病学に関する最新の意見交換を行うものでした。地元エジプトや中近東諸国、米国、フランス、イタリアそして日本と、非常にバラエティーに富むメンバーが参加しての開催でした(写真2)。
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写真2:女性医師もスカーフ着用が多い
エジプトでも生活習慣病の蔓延が大変な話題となっており、動脈硬化性血管疾患の話題が中心でしたが、山岸教授は要請によりTakayasu arteritisと心血管再生医学についての講演を行いました。Takayasu arteritisは金沢大学で見出された疾患でもあり、発表に当たってはこの点も強調されたとのことです(写真3)。
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写真3:Takayasu arteritisについて講演する山岸教授
カイロは人口1800万人の東京以上の大都会です(写真4,5)。
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写真4:カイロ市内は雑然としているが人口は1800万です。
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写真5:市内から30分でギザのピラミッドに着きます。
欧米のみならず、我が国とも繋がりの深い、かの地での講演依頼を受けたことは、循環器病学を標榜する私たちにとって大変な誇りを感じます。

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